~ 猫の事務所 ~

人と犬や猫がパートナーとして生きていく社会(by 動植物愛好家)

猫に牛乳をあげないで

先日、私がお世話をしている街ねこちゃんの餌場に、

突然、牛乳が置かれていました。

 

小さめで、浅く切った段ボールの箱にラップが敷かれ、

牛乳が入れられていました。

 

そしてその近くに、いつものように猫たちが座っていました。

 

「もしかして飲んだの?」

 

ショックのあまり、思わず声を上げてしまいました。

 

もちろん猫は答えません。

 

飲んでたらどうしよう・・・。

お腹をこわすかもしれない。

 

このような不衛生な置き方をしているあたり、

この牛乳が「猫用ミルク」である可能性は低いでしょう。

 

お外の猫ちゃんにとって、体調不良は命取り。

なんといっても治療ができないのです。

 

「かわいい猫たちにミルクをあげたい」

というあたたかい気持ちでなさったのかもしれませんが、

そのことが招く結果が、とてもよくないのです。

 

牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素が少ない猫は、

下痢をすることがあります。

 

また、カルシウムを多く含むので、「尿石症」の原因となります。

(実はかつおぶしも、「尿石症」の原因となる成分を含むので、

 与えない方がよいです。)

[参考文献 ねこのきもち]

 

猫にはNGの食べ物が多いのですが、

それを知らない方もとても多いように感じます。

 

原因としては、昔からの習慣や、

アニメや小説の中での猫に対する接し方があると思います。

 

傷ついた登場人物を癒すような立場でのら猫がいて、

その猫にミルクをあげるという場面がよくあります。

 

のら猫がいることや、猫に人間の牛乳を飲ませることが

当然であるという印象を、人々に与えてしまっています。

 

TV等で、のら猫をゼロにするような活動を報道する一方で、

いまだにのら猫の存在をあたりまえとするような表現もあるのです。

 

猫に限らず、動物に接するときは、

その動物について学んでからにすることが大事だと思います。

 

これを読んで下さっている方の中で、

ご存知なかった方がいらっしゃれば、

特に、猫に人間用の食べ物をあげることはよくない、

ということをぜひ知っておいていただき、

周囲の方にもお伝えしていただきたいです。

 

のら猫ちゃんに与えがちなものでよくあるのは、

牛乳とちくわです。

どちらもやめましょう、と広めていただきたいです。

 

外で、たったひとりで体調不良になってしまい、

ぐったりしなければいけない猫を、減らしましょう。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。